日本周辺海域で、野生のシャチが見られるのは、世界遺産である北海道・知床半島の羅臼や、根室海峡です。その周辺では、毎年4~10月にシャチクルーズが行われています。中でも4~6月は遭遇率が高いようです。ただ、必ずしもシャチに出会えるとは限りません。
私の家族が2025年6月中旬、北海道知床のシャチクルーズに参加しました。その際、超絶レアな光景を目撃したので、ご紹介します。
海の王者「シャチ」
大型哺乳類のシャチは、海の生態系のトップに君臨することから「海の王者」と呼ばれています。数十頭からなる「ポッド」という群れをつくり、生涯にわたり生活を共にするそうです。協力しながら、狩りや子育てをするなど、社会性の高い動物と言えます。
6月半ば、私の家族が北海道知床へ旅行に行きました。ちょうどシャチの見ごろということもあり、「北の知床観光」が運航するシャチクルーズに参加しました。

めったに見られないお見合い行動!さらにシャチが船に大接近!!
今回はタイミングよく、2つの群れに遭遇することができたようです。船を近づけすぎると、シャチが逃げてしまうこともあるため、船長のかじ取りも慎重です。

しばらくすると、2つの群れが徐々に近づき、横一列になって泳ぎ始めました。この行動はシャチの「お見合い」だそうです。繁殖期になると、群れが混じり合い、気の合うパートナーを探すとのこと。
この行動は非常に珍しく、船長も「見るのは初めて」と話していたようです。そんな光景を見られたとあって、乗客も大興奮!

さらにその後、一頭のシャチが船に大接近!!船底を優雅に泳ぎ、潮吹きの大サービスです。太陽に照らされ、虹がかかる様子が何とも神秘的ですね。

皆さんも海の王者に会いに、知床半島を訪れてみてはいかがでしょうか。
- 合同会社 北の知床観光:https://c-ohwashi.com/
- TOKYO ECO いきもの図鑑:https://www.tcaeco.ac.jp/contents/animalbook/killer-whale/
さかなのNEWS編集部・小菅綾香
釣り船の娘として生まれ、釣り歴20年以上。東京海洋大学大学院を卒業。釣りアンバサダーとして釣りや魚、水産業の魅力を伝える活動をしている。