神奈川県・三崎といえばマグロの街。赤身や中トロ、大トロなど、多彩な部位を楽しめる食の名所です。
そんな三崎で、いま注目を集めているのが新しいマグロの部位「茜身(あかねみ)」。
今回は、その正体と魅力をご紹介します。
三崎で話題の「茜身」とは?
「茜身」とは、これまで「血合い肉」と呼ばれ、見た目や独特の風味から敬遠されがちだった部位を新たにブランド化した名称です。
血合い肉は、魚類特有の筋肉で、赤く濃い色をしているのが特徴。マグロ、カツオ、カジキなどの回遊魚に特に多く存在しています。
人間でいえば持久力を支える筋肉にあたる部位で、長時間泳ぎ続けるためのエネルギーを担っています。DHA・EPA、鉄分、タウリンなど、栄養が豊富な部位なのです。
なぜ今「茜身」が注目されるのか?背景とブランド化の狙い

アカネミは、これまで見た目や臭みのイメージから廃棄されたり、安価で取引されることが多かった部位です。
しかし、三崎では血合い肉の価値を伝えるため、2024年から「茜身」という新名称でブランド化。地元飲食店が協力し、美味しさを引き出すメニューを開発しています。
この動きは、江戸時代に大トロが「脂が多く漬けに不向き」として捨てられていた歴史を思い起こさせます。
現在では高級部位として扱われる大トロも、かつては食べられていない部位だったのです。
三崎でのこの取り組みは、価値を決めるのは素材そのものではなく、その素材をどう扱い、魅力をどう伝えるかが大切、という視点を教えてくれます。
気になるお味は?
「でも、血合いって臭みがあるのでは?」と思う方もいるかもしれません。実は、調理次第でまったく別物に変身します。
三崎の人気店「くろば亭」で提供されていた「茜身の焼き肉定食」は、まるでお肉のような柔らかさと旨味。焼き肉のタレで仕上げることで臭みはゼロ。ご飯にもビールにも合う味わいで、訪れた方から絶賛されています。
茜身はどこで食べられる?
アカネミを提供する飲食店には「アカネミ取り扱い認証店」のマークがあります。

このマークを頼りにお店を訪れると、美味しい茜身料理を食べることができますよ。
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次の休日は三崎へ。新しいマグロの楽しみ方を、ぜひ体験してみてください。
知りたい!茜身