「メディアに取り上げられる=すごいこと」と思っていませんか?
メディアに登場した新商品や事業者が「話題の人」として見られ、「うちも真似してみようかな」と感じる人が一定数います。
けれど、今回はあえてそこに疑問を投げかけたいと思います。
メディアが注目するのは、「面白さ」であって「成功」ではない
メディアが取り上げる題材を選ぶ基準は明確です。
それは「自分たちの視聴者が面白いと思うかどうか」。
経営が安定しているか、売上が出ているか、人として素晴らしいかどうか。
それらは、メディアで取り上げるか否かとは実はあまり関係ありません。
感動的なドラマがあるか、新しい発見や驚きがあるか、人を惹きつけるビジュアルがあるか。
その方が視聴者の注目を集めるからです。
メディアに取り上げられる物語が、必ずしも幸せな道とは限らない
ドラマチックな成功ストーリーは確かに心を打ちます。
例えば、対立を乗り越えたり、大きな問題に直面したりしても、それらを乗り越えて道を切り拓いていく。
そのようなストーリーは人々を惹きつけることでしょう。
でも、現実には「揉めずに、ぶつからずに、順調に成長していく」ことが一番幸せです。
ただし、それは物語として面白くないため、メディアには取り上げられにくいのです。
だからこそ、華やかに見える成功者だけを目指すのではなく、地道に積み上げてきた企業や人にこそ、もっと注目してほしいと思っています。
メディアで見る成功事例は、あくまでも参考例と捉える

もちろん、メディアで紹介された事例の中には、参考になる部分もたくさんあります。
メディアに出ること自体が悪いわけではありません。
そこから注目が集まり、販路が広がったり、新しい出会いが生まれたりすることもあります。
でもそれを「全部真似しよう」「ああなりたい」と思いすぎると、本質を見失ってしまうかもしれません。
あくまでも自分たちの現実を見つめながら、「自分たちらしい成功」を築いていくこと。
それが、持続可能なビジネスの第一歩ではないでしょうか。
魚ビジネスの世界でも、数々の注目トピックが登場しています。
でも本当に大切なのは、メディア映えよりも「実態ある成長」です。
これからも、このようなテーマを通して、食と魚の未来を一緒に考えていきたいと思います。
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