MENU

学生がお客様であることを忘れない|生き物コンサルタント 青木宏樹 プロ”フィッシュ”ナル#1

 魚に関わる魚人(さかなびと)から人生を学ぶ特集記事「プロ“フィッシュ”ナル 魚の流儀」。プロ”フィッシュ”ナルたちから「魚との関わりで大事にしていること」を伺い、人生を生き抜くヒントを探ります。#1は、生き物コンサルタント/日本さかな専門学校(許可手続き中) 講師の青木 宏樹(あおき ひろき)さんです。

生き物コンサルタント 青木宏樹
目次

○「魚との関わり」を教えてください

 小さい頃から魚が好きでした。大学時代は、三陸の自然の中で魚のことを学びましたね。その後は、アクアリウムショップを経て、TV番組や研究者向けに水圏生物を調達したり、捌き方教室をしたり、子供向けに魚を楽しむワークショップを行ったりしています。

 最近では、来春から神奈川県三浦市に開校予定の「日本さかな専門学校」での常勤講師の仕事がメインになってきています。魚の飼育や養殖、食べ方などに至るまで、魚のことが総合的に学べる専門学校なのですが、そのカリキュラムを作るなど、準備に奔走しています。

○「魚との関わり」のキッカケは?

 教育にはずっと興味があり、これまでも講師として大学や専門学校でも授業を行ってきました。今回、日本さかな専門学校から常勤講師のお話をいただき、「体験や実習に重きに置いた専門学校の理念」を面談の場で伺い、即やりたいなと思いました。

 経営母体である水野学園は、現在でも自転車工やジュエリー加工が学べる専門学校を運営しています。実際に見させていただきましたが、そこでは座学でなくて圧倒的に実習が多いです。私もこれまでの経験から「実体験こそが学びになる」と考えていたので、この点はすごく印象的でしたね。

○「魚との関わり」で大事にしていることは?

「学生がお客様であることを忘れない」ということですね。

 昔から日本の教育現場では、教えている側が偉いような雰囲気がありますが、それは違うと思います。教える側が主体の教育でなく、学生が主体となれる現場をつくっていく。この点をこれまでも心がけてきました。

 学校という場では、学生自らが学ぶことを第一にするべきだと思います。ところが、実情はどこか「大人の事情」だけで学校内の物事が決まっているような…そんな印象を持つ学びの場は少なくありません。

 そういったところから座学のみで叩き込まれることにも昔から違和感があり、「実習形式で自らが感じてこそ本当の学びがある」ということを身をもって感じてきました。教えたいことを自分よがりでなく、学生たちの顔を見て方向修正しながら、学べる場を提供していきたいです。

○「魚との関わり」で今後やってみたいことは?

 いっぱいありますね(笑)。今、それを散りばめながら、組み立てているところです。

 1つ例を挙げるとするなら、専門学校がある三浦で実際の養殖をやってみたいです。学生がいる目の前の海で様々な魚貝類を養殖できたら面白いだろうなと。

 これまでもそうでしたが、魚をはじめとする生物の楽しさを実感できる場を提供しつつ、学びにもつなげていきたいと思います。

 そのためにも、「自分が一番楽しんで仕事をすること」が大事かなと思っています。最後に記事の読者に一言…ですか?じゃあ、ぜひ、入学してください(笑)

◎今日のプロ“フィッシュ”ナル
生き物コンサルタント/日本さかな専門学校 常勤講師/さかなの会副代表
青木 宏樹(あおき ひろき)

 北里大学水産学部卒。アクアリウムショップ経営を経て現在は、主に研究者やTV番組制作会社を対象とした生物の調達を行う傍ら、小学校や大学などで、魚の捌き方教室、タコの解剖など、魚を使った研修講師を行う。また、豊洲市場で水産物流通の仕事にも従事。日本の水産業を盛り上げるため、魚を普及する活動を行っている。

 関連URL:https://www.aru-fish.com/

【筆者プロフィール】
さかなのNEWS編集部
魚、漁業、水産業のことを「広く」「深く」「ゆるく」伝えています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

さかなのNEWS編集部。魚、漁業、水産業のことを「広く」「深く」「ゆるく」伝えています。

目次