11月1日から2週間程、第1回中国国際輸入博覧会の仕事のため、上海を訪ねていました。博覧会会場から比較的近くにある上海高島屋や市街地のショッピングセンター、郊外の市場などを巡る中で、上海の魚の事情を知ることができたのですが、今回はその時のことをレポートします。

 上海で秋といえば、高級食材で知られる「上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)」が町に出回る季節です。街中でも上海ガニが多く見られたほか、郊外にある江揚水産市場ではその出荷のピークを迎えている様子でした。市場では、上海ガニを選別している業者や、ところどころで上海ガニを販売する店が見られました。

江揚水産市場

 そして、驚いたのは市場での価格の安さです。上海ガニと思われるカニが安いものだと7元(日本円で約119円。当時のレート:1元=約17円の換算)で売られていました。もちろん、モノによって値段はピンキリなのでしょうが、格安の上海ガニ目当てなのか、一般客も買い出しに来ていた様子でした。

 そのほか、上海では、川エビも名物で市場や飲食店でも見られたほか、日本とは違う水産物が色々と並んでいました。見る方の魚でも上海海洋水族館には、例えばサッカー種の魚など日本国内では見られない魚が展示されており、子どもたちで賑わっていました。

国内を見渡すだけでも魚の事情は地域によってかなり違ってきますが、やはりその視点を世界にまで広げると全く違った世界が広がっているなぁと改めて思いました。

 そして、あの格安の上海ガニらしきカニは、何だったのか。末端ではなぜあんなに高くなるのか、まだまだ調べることが多そうです。

7元(当時のレート換算で約119円)で売られていた上海ガニらしきカニ

※上越タイムス 2018年11月10日 首都圏コラム より内容を編集して掲載

【筆者プロフィール】
さかなのNEWS編集長・ながさき一生
漁師の家庭で18年間家業を手伝い、東京海洋大学を卒業。現在、同大学非常勤講師。元築地市場卸。食べる魚の専門家として全国を飛び回り、魚好きのゆるいコミュニティ「さかなの会」を主宰。

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