日本周辺海域には、約4,000種類の魚種が生息していると言われています。多種多様な魚の中には、変わった生態をもった魚が存在します。

今回は、体からまるで「石けん」のようなヌメりを出す「ソープフィッシュ」をご紹介します。

〇ソープフィッシュとは

国内に生息しているソープフィッシュと呼ばれる魚は、「キハッソク」、「ルリハタ」、「アゴハタ」、「ヌノサラシ」の4種類です。これらの魚がソープフィッシュと呼ばれる由来は、体から石けんのように泡立つヌメりを大量に出すためです。

では、なぜ泡を出すのでしょうか?その理由は2つあります。

理由1 毒で外敵から身を守るため

1つ目は、外敵に襲われた時の防御機能です。

実は、ソープフィッシュが出す泡には「毒」があります。この毒の主成分は「グラミスチン」というもので、危険を察知したり、ストレスを感じると体表から分泌されます。その毒性はどの程度かというと、ソープフィッシュと同じ水槽入れた魚が死んでしまうこともあるくらいなのだとか。
魚たちにとっては脅威ともいえるソープフィッシュの泡。ただ、小さな水槽などの狭いところでは、ソープフィッシュも自らの毒にやられ、死んでしまうこともあるようです。

この泡は、人間が触っても危険性はないと言われていますが、体内に大量に取り込むと死に至る危険性があるとのこと。食べるときは、体表の泡をよく落としてから食べるようにしましょう!

理由2 抗菌作用で細菌から身を守るため

2つ目は、細菌などから身を守る防御機能です。
ソープフィッシュの泡に含まれるクラミスチンには、毒としての働きだけでなく、抗菌作用があるとも言われています。これにより、あらゆる細菌から体を守っているんですね。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑では、ソープフィッシュと呼ばれる「キハッソク」のお刺身や煮つけ、味噌汁が紹介されています。身は非常にきれいな白身で、うま味があるとのこと。

今回は、体から大量の泡を出すソープフィッシュをご紹介しました。海にはユニークな特徴をもった魚がまだまだ沢山います。魚の世界は奥が深いですね!

ソープフィッシュと呼ばれる「キハッソク」

※参考ページ
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑 キハッソク

【筆者プロフィール】
さかなのNEWS編集部・小菅綾香
釣り船の娘として生まれ、釣り歴22年。東京海洋大学大学院を卒業。
釣りアンバサダーとして釣りや魚、水産業の魅力を伝える活動をしている。

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