深海魚の1種に「ユメカサゴ」という魚がいます。名前に「ユメ」なんて付いていますが、なぜそんなロマンチックな名前になったのでしょうか?「眠りながら夢を見るの?」「珍しい夢のような魚?」なんて思う方もいるかもしれません。実は名前の由来は、ユメカサゴの体のある部分に隠されていました。今回は、このユメカサゴについて東京海洋大学大学院生で釣り船の娘である小菅綾香さんがレポートします。

ユメカサゴ

 ユメカサゴとは、水深130~980mに生息する深海魚です。流通はあまり多いわけではなく、産地周辺の高級小売店などで販売されているようです。味は非常に美味しく、煮つけや鍋、塩焼きなど様々な料理で食べられています。その美味しさから、静岡県などではアカムツの通称と同じように「のどぐろ」と称されることもあるようです。ちなみに、相模湾や東京湾の深場では、割とよく釣れる魚です。

 ユメカサゴの名前の由来は、眠りながら夢を見る魚でも、高級すぎて夢のような魚でもありません。名前の秘密は、「目」に隠されていました。

 実は、ユメカサゴの目に光が入ると、その光が反射してブルーとグリーンが合わさったような美しい色が現れます。「目が輝く姿がまるで夢を見ているよう」ということで、ユメカサゴという名前がついたと言われています。実際にユメカサゴを見てみると、光の入り具合で目の奥がキラキラと輝いているのが分かります。ユメカサゴの名付け親は、生物学者で「近代魚類分類学の父」と言われる田中茂穂という方です。ロマンチックな人だったのでしょうか?素敵なネーミングセンスですよね。

 もし、水族館でユメカサゴを見つけたら、ロマンチックな名前の由来を披露してみてはいかがでしょうか?

まるで夢を見ているかのようなユメカサゴ
※ユメカサゴは日焼けしやすく、太陽光やライトに当たると体が黒くなりやすいです。

※参考ホームページ
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑

筆者プロフィール:
さかなのNEWS編集部・小菅綾香
釣り船の娘として生まれ、釣り歴21年。現在、東京海洋大学の大学院生。

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